「7回落ちた社労士試験。私が勉強を続けられた理由。」

前回、過去問の繰り返し方についてお伝えしました。

「それはわかった。でも、7回も落ちながらどうやって続けられたの?」

そう思う方もいるかもしれません。今回はその話をします。


モチベーションは「きれいなもの」じゃなかった

よく資格の勉強を続けるコツとして「目標を持つこと」と言われます。

私の目標は、正直なところあまりきれいなものではありませんでした。

当時の職場の待遇が、自分には合わないと感じていました。このままここにいてはいけない。必ずここから抜け出す。 その一心でした。

社労士の資格は、その「出口」でした。合格への純粋な熱意というより、現状への危機感と言ったほうが正確かもしれません。

でも今思えば、それで十分だったと思っています。モチベーションはきれいである必要はない。自分が本気になれる理由であれば、それが原動力になります。


「あと1点」が私を引き止めた

7回受験して、何度も「もうやめようか」と思いました。

それでも続けられたのは、結果がまったく届かなかったわけではなかったからです。

択一式は合格点に届いていました。選択式があと1点、あと1点だったのです。

今思うと、この「あと1点」は単なる惜しさではありませんでした。勉強の方向性が間違っていないというサインだったのだと思っています。

社労士合格後、行政書士と中小企業診断士も受験しました。中小企業診断士は1次試験を1回で突破できました。しかし2次試験は事例問題を読み解く力が問われる形式で、自分には合わないと感じました。結果は不合格。そこで早々に撤退を決めました。行政書士も、受験を重ねるうちに手応えが感じられないまま。もっと早く見切りをつけるべきだったと今は思っています。

社労士の「あと1点」とは、感触がまるで違いました。

手応えのない努力を続けることと、手応えのある努力を続けることは、まったく別物です。 続けることは美徳とされがちですが、方向性が合っていない努力をいつまでも続けるのは、時間とエネルギーの消耗にしかなりません。

社労士で「辞めたら終わり」と思えたのは、精神論ではなく、自分の勉強が機能しているという感覚があったからでした。


仕事終わりの食堂が、一番続けやすかった

時間の作り方も、最初から上手くやれていたわけではありません。

自宅に帰ると誘惑だらけです。テレビ、ゲーム、漫画。当時はガラケーの時代で、スマホなんてものはまだありませんでした。それでも家に帰れば時間はいくらでも溶けていきます。だから、自宅に帰る前に勉強を終わらせることにしました。

場所は主に、職場の食堂と図書館の勉強室でした。

正直に言うと、休みの日に車で図書館まで行くのは腰が重かったです。毎回それなりに気合いが必要でした。

それと比べて、仕事終わりに職場の食堂で勉強するのは不思議とそこまで苦ではありませんでした。今振り返ると、理由がわかる気がします。

周りにも人がいて、適度な雑踏がある。そして何より、仕事を終えた後に勉強している自分を、少しだけ誇らしく感じることができたのだと思います。周りと比べて頑張っているという感覚が、静かな自己肯定になっていた。モチベーションというより、テンションを保ちやすい環境だったのかもしれません。


夏の感傷と、それでも続けた理由

毎年夏になると、少し感傷的な気持ちになっていました。

周りはみんな、夏を楽しんでいるように見える。旅行、BBQ、休日の昼間。そんな景色の中で、自分は受験勉強をしている。

合格できるかどうかわからない不安と、何となく取り残されたような感覚が混ざり合って、複雑な気持ちになっていたと思います。

それでも続けたのは、やっぱり「やめたら終わり」という気持ちでした。

きれいな話ではないかもしれません。でも、7回受験した人間の正直なところです。


ルーティンにしてしまえば、悩まなくて済む

「今日は勉強しようかどうしようか」と毎日考えていたら、それだけで消耗します。

そこで決めたのが、「この時間帯は勉強する」というルーティン化でした。

考えるより先に体が動く状態を作ってしまう。習慣になってしまえば、モチベーションが高くない日でも机に向かえます。

勉強を「やる気が出たらやるもの」にしてしまうと、長期戦では必ず失速します。やる気に関係なく動ける仕組みを作ることが、独学で長く続けるうえで一番大事なことだったと今は思っています。


まとめ

続けられた理由を一言でまとめるなら、「やめなかったから」です。

きれいなモチベーションがなくても、あと1点という手応えがあれば動ける。自宅に帰らず勉強できる場所に行けば、意志の力に頼らなくて済む。ルーティンにしてしまえば、毎日悩まなくて済む。

しんどい夏も、感傷的な夜も、それでも続けた先に合格がありました。

次回は、テキストとの向き合い方についてお伝えします。

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